外壁塗装 最近の広告から見る着眼点 2023年

外壁塗装ちらし 外壁塗装 費用 相場

外壁塗装を始めとする外構の施工料金は値上がりしていると言いつつも、数年前と比べると業者が多数参入しているせいか、料金は以前より安くなっているように思います。

ただ、一見安く見えても、よく読んでみると追加料金が発生することが通常なので、広告の着目点を解説したいと思います。

今回は大手の電器屋さんが外壁塗装に参入し、チラシ広告が入っていたので、それを見てみたいと思います。

外壁塗装料金

外壁と屋根塗装で98万8000円から(税込み)という価格設定が目に付きますね。この価格は魅力的です。

画面にはエスケー化研のプレミアムeコート(ハイブリッド系塗料)と書かれているので、てっきりこれを使用してこの価格なのかと思ってしまいます。

ところがエスケー化研の塗料を使用するとはどこにも書かれていません。

そして、右上には「オリジナル塗料はここがすごい」と書かれているので、この価格はおそらく「オリジナル塗料」の場合のはずです。

当サイトで何度も書いていますが、「オリジナル塗料」に高性能なものはありません。安い塗料を適当にアレンジしているのが通常で、耐用年数もせいぜい10年と思われます。

高性能な塗料は今のところ、エスケー化研、関西ペイント、日本ペイントから出ている塗料と、日進産業から出ている「ガイナ塗料」の4つです。

なので、本来の高性能なハイブリッド塗料(セラミック配合フッ素塗料など)を使えば、この価格ではできないことは明らかです。

そしてさらに注意したいのは、この98万8千円の例は、建物が延べ30坪想定で外壁はモルタル150㎡、屋根はスレート80㎡と小さい文字で書かれていることです。

外壁塗装見積もり

モルタル塗りの外壁は、メンテナンスとして外壁塗装をする必要性は低いです。外壁塗装が必要なのは窯業系サイディング張りの場合です。

なぜこういう書き方をしたのかの意味は次で分かります。

さらに小さい文字で次のように書かれています。

外壁塗装見積もり

「外壁サイディングの場合はシーリング工事(約200㎡)33万円(税込)が加算されます」と書かれています。

窯業系サイディングには、サイディングのつなぎ目が必ずあり、そこにはシーリング材で防水が施行されていて、外壁塗装に合わせてシーリングをやりかえるのは当然の工事なのです。

98万8千円に33万円を加えると、131万8千円になります。

ここは明らかに盲点です。

この広告を批判しているのではありません。どの広告も多かれ少なかれ似たようなものです。

料金に隠されている意味をよく確かめましょうと言うことなのです。

★ 特に小さく書かれている文字に本当の意味があるので、見落とさないようにしましょう。

この料金だけ見て見積もりを依頼すると、追加料金がかかることが分かります。

また、足場代24万円の半額の12万円を値引きと書かれていますが、この程度の値引きは普通にありますから、値引きというお得感を出しているだけのように思えます。

この広告で安心できるのは、次のように工事内容が書かれていることです。

◆屋根は「屋根塗装工事内容 高圧洗浄(屋根)/屋根ケレン処理(汚れ・サビ落とし)/ 下塗り /上塗り2回」となっています。

外壁塗装見積もり

高圧洗浄と塗装回数が3回塗りですので適正な内容です。ただし、スレートの縁切り作業が含まれているのか確認が必要です。ここはとても重要な作業です。

スレート屋根に傷んだ箇所があると、その修理料金は追加になります。

◆外壁の方は「外壁塗装工事内容 高圧洗浄(外壁・軒天)/下塗り/上塗り2回/塗装(外壁・軒天・天井・樋)/シーリング工事(サッシ周り増打ち)」となっています。

外壁塗装見積もり

これも高圧洗浄と塗装回数が3回塗りですので、ここは良いんですが、窯業系サイディングだとシーリング工事の追加33万円が発生します。

さらに傷んだ箇所があると追加料金が発生します。

実際に見積もりを取った場合に予想されるのは、塗料をエスケー化研のフッ素系塗料に指定し、窯業系サイディングのシーリング工事を追加すると、屋根塗装と外壁塗装で150万円前後になると思われます。

提示された見積もりに対しては、かならず値引き交渉をしましょう。

150万円と示されたら、税込で130万円(13%引きに過ぎません)くらいの交渉はできるはずです。

以上、広告を見る際の参考にされてください。

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