最近(2023年)は外壁塗装工事が値上がりで高額になりましたので、外壁塗装を自分でやってみたいという方は結構いると思います。
どういう仕上げにするかで2つに別れます。
1.簡単にできる方法で費用もかけずにやりたい。
2.プロがやっている仕上げをDIYでやりたい。
どちらも共通することとして、1階部分はともかく、2階の外壁塗装は足場がどうしても必要です。
梯子でもできなくはありませんが、転落防止対策だけはしっかりとやる必要があります。
簡単にできる方法で費用もかけずにやりたい
外壁に大きな剥がれなどの損傷がないことを前提にします。
外壁全部を塗ろうとしないで、傷みの強い面(北面や西面)だけを塗ってみましょう。
1.洗浄
カビや汚れがあるときは、カビは家庭用のカビキラーなどで除去し、汚れは家庭用のウタマロなどの安い洗剤で除去します。
高圧洗浄機をお持ちの方は壁面を洗浄します。ない方は、強めの雨が降ったときにこれを洗浄代わりにします。
2.下塗り
DIYとはいえ、下塗りは必要ですので、下塗りと上塗りで仕上げます。
下塗りは、プロの方が勧めるのが「カチオンシーラー」です。Amazonなどで簡単に入手できます。
1リットル入りで1,500円前後です。外壁1面の1階と2階で3リットル程度が必要です。色は「クリア」を求めます。
原液のままローラーで塗って行きます。
ローラーはレギュラーサイズ(直径6cmほど)のものより、ミニサイズ(直径3cmほど)の方が断然塗りやすいです。幅は175mm~180mmを使用します。
高所を塗るためにローラーに合った伸縮柄を用意します。ホームセンターでは2mのものが1,500円前後であります。
塗料を受ける入れ物が必要です。ホームセンターでローラーとセットになっているものが600円前後であります。画像のローラーはレギュラーサイズです。大きいです。
容器に白い液体が入っていますが、これがカチオンシーラーです。塗って乾くと透明になります。
カチオンシーラーは水分量が多いので必ず垂れますから、汚れて困るところは予め新聞紙などでマスキングしておきます。
デッキなどの床にも新聞紙を敷き詰めてマスキングテープで止めておきましょう。
塗るのは簡単です。凸凹面は塗り残しがないか注意して塗っていきます。
塗った後は艶が出ますので、艶が少ないところは量が不足しているかもしれませんので、さらに重ね塗りしておきます。
乾燥時間は夏季で1時間程度、冬季で3時間程度必要なので、乾くまでは雨に濡れないように天気の良い日を選びましょう。
乾燥のために気温は5℃以上必要です。冬季は日中に限ります。
カチオンシーラーには「必ず上塗りしてください」と書かれています。部分的に塗って数ヶ月放置したところもありましたが、上塗りには支障ありませんでした。
3.上塗り
一番難しいのが、外壁と同じ色の塗料がないことです。プロなら調色して似た色にできるかもしれませんが、素人には無理です。
なので、透明クリヤ仕上げにすることをおすすめします。
水性クリヤ塗料が通販で簡単に入手できます。左は1.6リットル、右は0.7リットルです。シリコン・アクリル樹脂配合となっています。
1面だけでも1.6リットル缶が2缶または1.6リットル缶+0.7リットル缶が必要と思います。1.6リットル缶で3,000円前後です。
この塗料は粘度が高いので、若干の水を入れたほうが塗りやすいです。でも水の量はごく僅かでいいです。盃1杯程度で十分です。
ローラーにつけたときに塗料が垂れるようでは水の入れすぎです。垂れない濃度が一番良いので、これは実際にやってみてください。
乾燥時間は夏季で1時間、冬季で3時間ほどです。気温が5℃以下にならない時期に塗ります。
塗料が余ったら重ね塗りすると、さらに塗膜が丈夫になります。
天気の良い日を選んで施工しましたが、1回あたり1時間から2時間で、延べ数日はかかっています。
また、2階にベランダがあったので高所作業はしなくてすみました。
これで1面ですから、4面の施工はかなり大変です。
右側が塗装した面、左側が塗っていないところです。クリヤ塗装で、元の色が復活したようにきれいに濃くなりました。
これなら素人ができる範囲だと思います。
これは傷みの早い西面だけを施工したもので、しかも高所作業がない場合です。他の面を施工する予定はありません。
一番気になるのが耐久性です。本格的な外壁塗装のような10年とかは持つはずもありません。せいぜい2年ほどだと思います。
本格的な外壁塗装をするまでの応急的な処置と考えるのが妥当です。
プロがやっている仕上げをDIYでやりたい
これは、時間とお金があり、さらに何らかの塗装経験がないと、まずきれいには仕上がりません。
・塗装前の高圧洗浄は必須です。カビや汚れもきれいに取り去る必要があります。
・窓、換気扇まわりなどのマスキング作業は必須です。
・梯子での作業は危険なので、単管足場などが必要です。
・本格的な塗料は高額です。
本格的な塗料は15kg缶入りか7kg缶入りです。
カチオンシーラーは15kg入で7,000円前後。
シリコン系塗料は15kg入りが15,000円前後します。
塗料缶は一度蓋をあけると、適切に保管すれば1年程度は持つようです。
基本的な施工内容は上記の簡単なDIYと大差ありませんが、下塗り1回、中塗り1回、仕上げ塗1回の3回塗りは必要です。
費用と時間をかけて施工したとして、問題は、プロが施工したような10年や15年保証の塗装ができるかどうかです。
こればかりはなんとも言えません。
プロが使う高価な塗料を使ったとしても、DIYでは下処理が十分でなかったりして数年しか持たないことがあります。
ここまでご覧になって、プロ並みの仕上げを自分でするのは止めたというあなた。
賢明だと思います。
上記の「簡単にできる方法で費用もかけずにやりたい」の内容ならできなくはありません。
でも高所作業は2段梯子でもないと無理ですし、転落すると大事に至りますから、平屋ならいいかもしれません。
DIYは、本格的な外壁塗装をするまでの応急処置と考えるのが妥当です。
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