外壁塗装の見積もりをとったら屋根塗装も勧められた。
これって便乗商法?
一概に便乗とは言えませんが、一般的に屋根塗装は必要ないにしても、塗装が剥げて汚くて見栄えが悪いときに屋根塗装をすることはあります。
外壁塗装とあわせて屋根塗装をすると、足場が共通に使えるので屋根塗装の足場代の分が安くなりますから、そのような機会に行うのは良いと思います。
屋根塗装は基本的に不要です
日本瓦やガルバリウム鋼板屋根はメンテナンスフリーで長期間の耐用年数があります。
心配なのが化粧スレート屋根です。
化粧スレート屋根は、繊維材をセメントで固めたもので防水性能はないため、表面に防水塗装がされています。
長年の間に塗装が傷み、表面にはホコリ、砂、苔がたまっていたりしますし、冬季の低温で水分が凍って膨張したときにスレートが割れることがあります。
でも、屋根塗装をしたからと言って防水性にはほとんど問題ありませんし、耐用年数が伸びるわけでもありません。
化粧スレート屋根は、もともと雨水が染み込むことを想定した屋根で、防水シートがきっちりと雨漏りを防いでいます。
化粧スレートの耐用年数は約15年で、2枚重ねで屋根を葺くのが標準施工なので、2枚だと耐用年数は約30年になります。
なので、化粧スレートも屋根塗装は必要なく、塗装するのはもっぱら見栄えを良くするためのものと考えてまちがいありません。
汚くなったスレート屋根の例
ガルバリウム鋼板屋根が急速に普及
ガルバリウム鋼板屋根は急速に普及していて、2017年当時で全体の42%が金属屋根です。
スレート屋根は32%とやや減少傾向にあります。
ガルバリウム鋼板は、メッキによる合金層が形成され、腐食には大変に強い材質です。メンテナンスフリーで耐用年数は約40年。屋根塗装は一般的には必要ありません。
ただし、メッキ層が傷んで錆びている場合や、表面の塗装が劣化して見た目が悪くなっている場合は、ガルバリウム鋼板の塗装技術を持った専門家が専用塗料を使って塗装を行います。
※普通の塗料ではメッキ層に食いつかず剥がれてきますのでご注意。
基本的には、屋根塗装は必要ないと考えていいです。
葺き替えならガルバリウム鋼板に替えるのも良い選択です
屋根塗装は必要ないと言っても、耐用年数が過ぎて雨漏りが始まった屋根は、葺き替えが必要です。
このとき屋根を、重量が軽く、耐用年数が40年のガルバリウム鋼板で葺き替えるのも良い選択肢です。
スレート屋根ならその上にガルバリウム鋼板を葺くカバー工法が使えます。
※スレート屋根の上にスレート屋根を葺くことはできません。古いスレートは撤去して新しいスレートを葺きます。
瓦屋根は重いので耐震性が心配ですから、軽いガルバリウム鋼板に葺き替えることで耐震性能が向上する可能性があります。
そうすると、屋根が軽くなり、メンテナンスも不要ですからコスパは非常にいいと思います。
迷ったら相談してみてはいかがでしょうか。
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