窯業系サイディング外壁は、新築後おおむね10年をめどに最初の外壁塗装をすると、耐用年数が約10年伸びると言われます。
その後も塗装の傷み具合に応じて塗装をすることできれいな外観を保つことができます。
ただ不思議なことに、同じ年数を経過していても、傷んでいないサイディングと剥がれて汚くなっているサイディングがあります。
サイディングにも個体差があるんですね。これは年数がたってみないと分かりません。
目で見てきれいで傷みのないサイディングは、塗装をし直すことで新築のようにきれいになります。
問題は、傷んできているサイディングの場合です。一度も塗装したことがなく新築後20年以上を経過している場合は、思い切って張り替えを選択した方が良いと思われます。
理由は、無理に塗装し直したとしても、傷んでいるところは数年で塗装が剥げてくると思われるからです。
結局また傷みが出てきて、比較的短い期間で張り替えが必要になる可能性が高いです。
外壁張り替えの方が工期は短い
意外に思われるかもしれませんが、塗装より外壁張り替えの方が工期が短くて早く終わります。
それは、外壁塗装の場合は下地処理から始まって、塗装も3回塗りで手間がかかるためです。シーリングの補修は見た目よりずっと大変な作業です。それに天気が悪いと塗装もできません。
それに比べて外壁の張り替えは、大工仕事なので材料さえそろえばどんどん工事がはかどります。正味1週間もかからないと思います。
次は既存のサイディングの上に新しいサイディングを張っています。
ただ、できれば窯業系サイディングの上には金属サイディングを張ることをおすすめします。
理由は、窯業系サイディングを重ねて張ると重量がモルタルと同じになって重いため、耐震性能が低下する恐れがあるためです。
特に瓦屋根のお宅の場合は、ただでさえ重い建物に重い外壁にすることになるため、建築士さんに見てもらって、強度が低下しないことを確認する必要があります。
この点、金属サイディングはとても軽いため、重ねて貼っても特に支障はないと思われます。
また、このとき、住んでいる方の年齢も悩みの種です。
40代~50代前半の若い世代の場合は、耐用年数が40年といわれる金属サイディングにすると、ほぼ一生ものと思います。
60代以上の熟年世代の場合は、窯業系サイディングでも、ほぼ一生ものになるでしょうが、耐震性能のことを考えるなら軽い金属サイディングを使いたいところですよね。
屋根は葺き替えか塗装か
今の屋根材は、スレート系の軽量な素材が一般的に使われています。2000年から2010年ごろのスレート屋根は、ノンアスベストのため強度が弱いという弱点を持っています。
信頼できる業者さんに屋根を見てもらって、2割から3割の面積でひび割れや欠けがあるようなら、塗装ではおそらく長い時間は持たないと思われますから、葺き替えを検討した方が良いかもしれません。
もちろん放置でも下地に防水シートが貼られていますから、雨漏りすることはまずありません。
屋根の塗装には大工さんの知識が必要です。スレートの重なった部分は「縁切り」と言ってわざと隙間をつくります。これは、中に浸入した水分を抜けやすくするためです。
ここを塗装で隙間をなくしてしまうと、中に浸入した水分が抜けなくて構造材が腐ってしまう原因になります。
葺き替えの場合は、もとのスレートを撤去して新たにスレートを葺きます。もとのスレートを残すカバー工法は、屋根の場合は重量が重くなるためしない場合が一般的です。
金属屋根にするなど重量が軽い場合は、カバー工法の選択もあります。
信頼できる業者は次のようなところで紹介してもらう方法がありますから参考までに。塗装ばかりではなく、張り替えや葺き替え業者の紹介にも対応しています。
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