外壁塗装 単価 まとめ
外壁塗装は、塗料や職人さんの単価値上がりの影響があり、従来よりもかなり高くなってきました。
このページの単価は、一般的なものと考えてください。
このページの価格より安い見積もりが出ることがよくあります。業者間の競争によって、少しでも安い単価でユーザーを得たいという思いが見えます。
ただ、手抜き、施工の省略、保証の簡素化には注意してください。
※2023年5月時点
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外壁塗装工事は、いくつかの工程ごとに見積もりを計算するのですが、その元となるのは平方メートルあたりの見積もり単価です。
この単価をご紹介します。
(内容は2023年5月現在です。)
1.足場組み
足場は塗装作業で必ず必要なものです。
単管足場、単管ブラケット足場、ピケ足場などがあります。
ピケ足場は単価1,100円前後
単管足場は㎡あたり800円前後
安く感じますが、一般的な延べ面積120㎡の住宅では、外壁面積は約160㎡です。
足場はその外側に組みますから、2割~3割増しの面積になりますので、約200㎡とすると安く見積もっても 800円×200㎡=16万円前後、ピケ足場なら22万円前後かかります。
足場代金はサービスという業者がいますが、見積もりで足場代0円となっていても、その分は必ず他のところの単価に上乗せされているものです。
こういうサービスをアピールする業者は多くいますが、ほかで取っているので、タダだとは考えないほうが良いでしょう。
逆に足場代は別途という業者もいます。広告には小さく書かれていたりして、表示の料金より20万円前後高くなりますからご注意。
2.飛散防止ネット
足場の外側をネットで覆います。塗料が飛び散らないためや、工具を落としても周囲に危険が及ばないようにするためです。
㎡あたり100円~200円
上記の例のように200㎡だと、平均4万円前後です。
3.高圧洗浄
㎡当り約200円前後
外壁の総面積が160㎡だと200円×160㎡=32,000円前後です。
4.養生工程
塗料がついてはいけない窓ガラスやサッシなどを、ビニルでマスキングします。
㎡当り300円前後で、全体で6万円前後です。
5.下処理工程
鉄部のケレン作業(下地調整)
㎡単価は、錆の出方によって違います。
一般的には1,000円~2,000円です。
30㎡だと約3万円~6万円です。
鉄部の錆止め塗装
㎡当り900円前後。
30㎡で3万円前後です。
単価を上乗せしやすいポイントですので、単価が2,000円とかになっていたら要注意です。
サイディングの下地調整
ヒビなどの劣化部分を埋めます。
一式で3万円前後です。
6.本塗装工程
本塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本となります。本来は塗料単価と工賃単価なのですが、別々に計算するとわかりにくいので、「塗料+工賃」の単価で見てみます。
シリコン系(耐用年数10年~12年前後)
㎡当たり 2,500円~3,500円
外壁面積160㎡では40万円~56万円
フッ素樹脂系(耐用年数15年前後)
㎡当り 4,400円~5,600円
外壁面積160㎡では70万4千円~89万6千円
光触媒系(耐用年数15年前後)
㎡当り 4,900円~5,800円
外壁面積160㎡では78万4千円~92万8千円
セラミック配合系(耐用年数20年前後)
㎡当たり 5,200円~6,400円
外壁面積160㎡では83万2千円~102万4千円
7.サイディングの目地のコーキング
塗装後にサイディングのつなぎ目(目地)をコーキングし直します。
※シーリングと表現することもありますが同じ意味です。
既存を撤去する打ち替えは1,000円~1,300円/m、既存の上にする打ち増しは700円~1,000円/mが相場です。
一般的な2階建て延べ120㎡の戸建ての場合、打ち替えで18万円~24万円程度、打ち増しで14万円~20万円程度です。打ち増しする場合が多いです。
この費用が別途になっているチラシ広告が多いので注意してください。かなりの金額です。
8.運搬・養生費
現場によりますが6万円前後です。
9.総費用
上記の項目を合計した金額です。
本塗装以外の合計が約55万2千円~77万2千円前後です。
塗装と合計すると総費用はおよそ次のようになります。
シリコン系:95万円~133万円
フッ素系:125万円~166万円
光触媒系:133万円~170万円
セラミック配合系:138万円~179万万円
5年前に比べると2割以上高くなっています。
上記の数値の中間ぐらいが実際の見積もり額ではないかと思われます。
業者が最初に出してくる見積もりは、必ず値引き可能な額が含まれていますので、見積書どおりにOKを出すと、業者にとっては良いお得意さんです。
なので必ず値引き交渉をしましょう。
上記の総費用の最低額以下になるといいですね。
広告チラシの費用は、一見安く見えますが、足場代やコーキング代金が別途だったり、塗回数が3回ではなく2回だったり、ひどいのは「オリジナル塗料」を使用だったりします。
広告の価格は鵜呑みにしてはいけません。
実際には追加が発生して、結局上記のような価格になるはずです。
塗料は一流メーカーのものでしょうか。その業者は10年以上経営を続けているでしょうか。年間100件以上を受注しているでしょうか。
最終的には業者の施工技術がものを言います。
塗装後3年で塗装が剥がれてきて、業者に連絡したらすでに行方不明になっていたということも聞きます。
見積もりを取ったら、業者の実績をネットで調べることは必須です。
まとめとして
最近は工事費の値上がりで、以前より2割ほど見積もりが高くなっています。
そのうえ外壁塗装業者が増えて、業者間の競争が激しくなっています。
その結果、見た目のお得感を前面に打ち出した広告が目に付きますが、実際に見積もりを取ると広告よりかなり高くなるので、上記の数字をもとに判断してみてください。
素人が安心できる方法のひとつとして、優良業者が登録されている優良業者紹介サービスが選択肢になりますので利用するほうが安心です。